【農場だより26】熊本県八代市 ■トマト(ハウス)

11/14 (土) 10時 熊本農業資材 様 ハウス

熊本農業資材様のトマトハウスを訪問しました。大杉社長から、寒い時期のハウス内の作業のお話を伺いました。

ダクト

「暖房って簡単なものじゃないの。ダクト通して1本1本やるけん、作業が大変。人件費がかかる」と大杉社長。

今日はあったかいですね。

「暖かいのが良か。油を焚かんでよかけん。汗ビッショリになる。12月からは寒さでしょうがない。けど11月は暖房いやだよね」

背が揃っています。

「背面がデコボコにならないように揃えてやらんといかん。横へ横への手入れ。繊細な作業なんで、日本人がやるしかない。

作業は朝7時前からやってます。その前だと、今の時期は暗かけんネ。とにかく台車(イス)が使えんもんで、大変です。

昨日はコンテナ50杯くらい、収穫した」

スゴカです。

「青(店頭に出せないもの)を出荷するなよ ! 」

「これで値段がおかしくなる。また安くなる。真面目にしてるもんがバカみたい」

「コロナで全国で1割5分ほどトマトが減っているから、暴落することはないと思うけどネ」

すごいな。まるで巨峰だもん。

「農家が一番安全。ハウスん中で土壌の消毒をすることで殺菌してるから、コロナのコの字も出てこない」

「重さで下に行くけん、成熟したトマトを下に下ろしていく。一日で5cmくらい伸びるんよ。花から実になるのはだいたい15日」

「こうやってネ。下葉を切って、そこへトマトの茎ごと下ろしていく。下葉があれば邪魔で、消毒もなんもしきらんじゃん」

作業をする大杉社長
まるでヒョウの毛並み。光に反射し産毛がキラキラ光ってます。
糖度は17度以上です。

「水分の多いけん、ハウス周りの外側の箇所は根が伸びてる」

本木も大きい、花も大きい。

「逆に芽先がやせている。栄養を持っていかれる。採っても採っても出来てくる。トン数が採れる。手入れをキチンとすれば採れる。ほったらかしにするから量が採れん」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「身体のきつか~」

永遠のスクワットです。

「俺、思うもん。農家するもんはバカばい。きつか~」と自虐・・・

「台風9号と特別警報級の10号の被害が出ましたが、完全復活 !

トマトの力強さっていうのは、土が出来ていないと無理。どう土を作るか。これがすべて。

他のハウスは葉っぱが繁っていても実が小さいとこばかり。化成をいれたら、どんどん悪くなっていく」

「固い土がある。てんてんはこの土を軟らかくする。バクテリアが土の奥までグシャグシャ、ふかふかに耕していく。固まっている土が崩れて膨らむ。ペッタンコ布団がフッカフカの羽毛布団になる。表土が2cmくらい上がって、地温も2℃くらい上がる。

よそは反に2,000本植えているけど、うちは1,000本。苗が半分(土づくりをしておけば、それだけ収穫がいい)」

「水耕栽培もあるけど、土にはかないません。苗も大事だけど、その後。バクテリアを活用した土壌にかかっている。根が出来たら早いですから。足腰の強い根を作らないと。根が張ってなかなか抜けにくいように。スポっと抜けてはダメ。有機だったら作物が本来持ってる力を引き出します」