【農場だより27】山口県山口市阿東 ■稲作の勉強会

12/17(木) 10時 農事組合法人 片山様

雪の残る中、山口市の農事組合法人 片山様を訪問しました。

分析結果

農事組合法人 片山様の倉庫。
スタッドレスなしで今日は大丈夫。

「今年、てんてんを1反に3袋入れて9俵収穫できた。苗の根張り(根の長さ) が全然違う。4/22に植えて2、3日後に霜が出て全部真っ茶っ茶になったけど、しばらくして葉が出てきた。反収も上がった。化成をやるのは稲にかわいそうじゃろ。」

「分けつがとれん。苗を作るんじゃない。根を作るんだ。2.5葉、これが基本。分けつ、葉っぱが4枚になると孫の葉っぱが4枚で16枚。理解してやっていかないと。

田植えをした4~5月、気温が上がっていない時期に育てるなら、深水にして保温をしましょう」

「『苗半作』『苗七分作』と言うが、苗がいいか悪いかによって不作か成功するのかカギを持つ。稲だけでなく、全ての作物の生育で大事なのは苗と土作り」

「今年は比較にならん。ウンカの影響でデータがとれん。いい所か悪い所の両極端しかない。

いつもと気候が全然違うんやけネ~。深刻よ」

「うちの田んぼだけミミズ、カエル、オタマジャクシ、バッタがどんどん増えてる。化成だとないネ。温暖化のせいか、12月だというのにカエルがこないだ動いとったよ。梅雨がいつもより一週間長かったので、どこもウンカの被害が多い。中国の農薬で耐性が強いんじゃないのかな。日本の農薬じゃ効かん。人が病気になろうが、ウンカが死ねばいいレベル」

「植えが遅いほどウンカにやられた。ちょうど軟い時に付くからだろ。GW過ぎは良かった。(エコ米は大丈夫) 20日過ぎはだいぶやられた。

化学肥料のやりすぎのとこが、ウンカにやられてる感じ。化成は根と茎が弱いもんね。さらに色もいいから行くのかな」

「今年はいつもの3割しかとれんやった」片山様は「3割採れたから良かったんや」と笑っておられます。

この話は温暖化の影響などでウンカが大量発生しており、個人的に「てんてん入れて良かった良かった」というわけにはいかないので、深刻です。

「来年は指導が入って対応するから大丈夫でしょう。トビイロウンカが飛来して来る時期は決まってるんだから・・・。

中国から東シナ海を北上して、偏西風に乗ってきて、ピョンと落ちるので、ピンポイントでやられる。そこで繁殖する。高温で2世代、3世代とネズミ算式に爆発的に増える。

ルート(西日本)は決まっとる。気象的に更にあったかくなって、関東とかにまで飛んでいく。今までの薬プラス、ウンカを殺す薬で農薬の値段が高くなる」

「山に行ったら、ほんと土がフカフカしている。持って帰りたいもん。落ち葉(白い菌)、軽いから腐食がいい。重たい肥はあまり良くないと言われる。

だからこの時期、山行って、落ち葉を切り替えして、鶏糞を入れ、60℃くらいにする。いかにしていい土を作っていくか。手間がかかるからね」